前橋・高崎の生活保護の現状と今後の住環境課題
前橋市の生活保護率は20年連続で県内トップ。単身高齢者が急増する中、高崎市や群馬県全体のデータから、地域社会と都市開発に求められるセーフティネットのあり方を紐解きます。

群馬県内の受給状況と地域差
2024年度の群馬県全体の生活保護率は8.30‰(人口1,000人あたり約8.3人)です。全国平均(16.2‰)を下回る水準ですが、県内の主要都市間で状況は大きく異なります。
◆前橋市:高齢単身世帯の急増
前橋市の保護率は12.83‰と、県内主要5市で20年間連続トップとなっています。月平均で4,186人が受給しており、被保護世帯の約6割(58.2%)が高齢者世帯です。この20年間で受給人数は1.6倍に増えましたが、世帯数は1.9倍とさらに大きく伸びており、「一人暮らしの高齢受給者」が中心になっている実態が浮かび上がります。保護開始の理由も「貯金等の減少・喪失」が最多を占めています。
◆高崎市:傷病による受給が最多
一方、高崎市の保護率は9.68‰(受給者約3,478人)です。高崎市の特徴として、保護開始の最大の理由が「世帯主や世帯員の傷病(34.4%)」であることが挙げられます。前橋市の傾向とは異なり、医療や介護との連携を前提とした居住支援が求められています。
今後の都市開発への示唆
両市のデータが示すのは、急増する「高齢者・傷病者の単身世帯」を受け入れる適正な器が地域に必要だということです。福祉と連携したセーフティネット住宅